TOP > 対人・人間関係の基本 > 「ほめる」を上手に使う

「ほめる」を上手に使う

普通の人間なら、人から褒められればうれしいものです。人間は生物として集団で生きる習性を持っています。「群れ」として生きていたころから、仲間から認められることで、自分の生命を保つということをしてきました。

仲間からの承認、それは自らの生命を維持するために大切なことでした。

現在人類にとっても、「褒められる」ということは仲間から承認され、自らの立場を維持するために大切なものなのです。それは幼稚園児や小学生でも、社会人でも同じことです。

この人間の習性を理解するならば、職場の人間関係を維持発展させるために、「褒め」というツールを上手に使わないわけがありません。

人を褒めることは、しすぎることはありません。

褒めすぎで、気分を害することは「ほぼ」ありません。お世辞を言いすぎると嫌われたり、軽蔑されるのではないかと、恐れている人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。

人は、「この人、お世辞を言っているな」と薄々は気づいていても、内心とてもうれしいものなのです。少なくとも、お世辞を言う人に対して反感や嫌悪感は持ちません。

人を褒めるときのキーは、2つです。一つは「比較する」こと。二つ目は「感嘆する」ことです。

人を褒めるとき、何かと比較して褒めると、褒められた相手はうれしく思うものです。

「同期の中で、君が一番だ」
「社内で一番のキレモノだよ」

この時に、気を付けるべきは「比較対象」です。同期や社内であれば、特に問題がないかもしれませんが、あまり比較して優位に立ってもうれしくない人やモノと比較しても効果は薄いでしょう。

また、「感嘆する」ことも褒めの効果を強めます。

「素晴らしいなぁ」
「こんなこと、できるのかぁ」

など、つぶやくように(褒める相手に聞こえるように)いうだけでも大きな効果があります。思わず口から出てしまった言葉として、褒め語を伝えると、相手はとてもうれしく感じることになります。

感嘆するときには、特に「ぁ~」や「ぇ~」など、引き延ばすような音を入れると、よりつぶやき感が伝わり、効果的に褒めることになります。